エスプリングソーシャルキャピタル人事コラム「Hot e Spring」は、人事職に関わらず、様々な職種の方が見ても役立つ人の成長に関する情報をお届けするコラムです。
そういった想いから、タイトルを「Hot e Spring(ほっと+エスプリング)」といたしました。
専門的・学術的な知見に基づいたものから、個人的な話を通じて教訓を得るようなものまで、 様々なお話を取り揃えております。

自分らしく輝く(なかなか素直になれない方へ)

先日、息子を将棋教室の体験に連れていきました。
将棋が大好きな息子、既にお友達も二人通っていたので更にウキウキ、大きな期待を胸に体験がスタートしました。

そこの将棋教室では、様々なルールがあります。
●将棋中はもちろん正座。どうしても痛くなった場合はあぐらならOK。
●始める時には必ず相手の顔を見て「よろしくお願いします」。
●負けた人が「負けました」と言い、勝った人は「ありがとうございました」と言う。
息子は時々ルールを守れず注意されながらも、将棋を楽しみ、最初のうちは運よく連勝!
嬉しかったのか先生に向かって、「負けたことない」とぼそっと言うと、先生は「そういう時もあるね」。
すると次の2回連続で負けてシュン・・・。
先生に「勝つこともあれば負けることもある。そういうものだよね」と教えてもらいました。

そんなこんなであっという間に一時間以上が経過し、将棋教室終了。
最後にお友達と3人集められて先生からのお話。
先生「将棋楽しかったですか?」
息子「うん・・・。」
先生「今日も色々あったと思うけど、ここの将棋教室にはたくさんのルールがあります。それを守れそうですか?また来たいですか?」
息子「・・・うん。」
先生「3人で将棋をするときは●●くん(一番長く将棋教室に通っている子)がいつも勝つのかな?」
子供たち3人「・・・うん。」
先生「そっか。でもみんなきっとすぐ●●くんくらい強くなれると思うよ」
こうやって将棋教室が終わりました。

教室を出て息子の顔をのぞくと曇っている・・・そして動かない。
私が「行こうよ!」というと、息子は「ママ嫌い!」と言って抵抗しました。

息子の口から直接その理由は聞かなくても、母はわかりました。
①みんなの前でルールを守れないことを注意されたようで嫌だった。
②自分だって●●くんに勝ったことがあるのに、●●くんが一番強いと言われ悔しかった。
③母にこの気持ちをわかって欲しいのに、わかっていなそうだ!
子供なりのプライドと理解してもらいたい気持ちから、なのだと思います。

私自身もこのような気持ちは経験したことがありますし、今でもたまにあります。
「負けたくない!」「理解してもらえていない!理解してほしい」という気持ち。

みなさんも、少なからずこのような気持ちを経験したこと、ありますよね?
大人になっても人に注意されてプライドが傷つくことはあると思います。
しかしこのプライドや感情的な要素をうまく消化できない場合、マイナスになるケースも多くあります。
息子のように、人に抵抗したり、駄々をこねたり。
現実を受け入れることができなかったり。
そこですねてしまって、壁を作ったり、頑張ることをやめる人もいる。
逆に、プライドが高くて人の意見を聞き入れなかったり、負けたくないと相手を攻撃してしまったり。
書いてしまうと「子供」という感じですが、日常を見てみると、実はこのようなことは大人になっても、身近なところで日々起こっているように思います。

でも実際に損をしているのは自分です。
こういう気持ちの対処方法を理解し、それをばねに成長できるかどうかが大事なのだと思います。

ではどうすればいいか。

一つは、自分が『井の中の蛙であることを知る』ことだと思います。
私は年を重ねるごとに「世の中にはすごい人たちがたくさんいる」ことを実感する日々です。
そして「自分の知らない世界がたくさんある」、「自分の見ている世界は世の中のほんの一部でしかない」ということがベースにあると、他者からの言葉を素直に受け止めることが出来ます。

息子に先生が教えてくれた通り、「負けることもある」=「うまくいかないことがあって当然なんだ」ということを知る。
息子には将棋の先生の言葉を素直に受け止め、上には上がいることを知って欲しいと思っています。

そして、それを理解した上で、「もっと強くなりたい」と思い、努力してほしい。
それが二つ目に大切なこと、『プライドに見合うよう、自分を高めること』だと思います。
自分も努力すれば少しずつ成長していくという、実感を持つことが大事だと思います。

自分を高め、人を敬う。
自尊心と謙虚さのバランスが、自分らしく輝くコツなのではないでしょうか。

そして最後に、見守るものとしては、「気持ちを理解していることを伝える」ということが大事ですよね。
人は「理解されている」、「認めてもらっている」と思うと心が穏やかになります。
それは彼を育てる私の役割です。

大好きな将棋を通して、勝った時の自信や喜びを感じるのと同様に、努力することの大切さを知り、強い人がたくさんいる世界の広さを知ってほしい。
そして、勝つことだけではなく、それに至るまでの道のり自体が楽しいことに気づいたり、気持ちを理解してくれる母に安心感を覚えてもらったり、私たち親子の色んな成長の糧になっていけば、と願っています。

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