エスプリングソーシャルキャピタル人事コラム「Hot e Spring」は、人事職に関わらず、様々な職種の方が見ても役立つ人の成長に関する情報をお届けするコラムです。
そういった想いから、タイトルを「Hot e Spring(ほっと+エスプリング)」といたしました。
専門的・学術的な知見に基づいたものから、個人的な話を通じて教訓を得るようなものまで、 様々なお話を取り揃えております。

大事な時間の本質とは?(いつも急ぎの仕事に振り回されている方へ)

先日、歯の奥がズキズキと痛み出したので、歯医者に行って来ました。
診療の結果は、以前治療した詰めものがすり減って、ポロッと取れてしまったとのこと。

その場で詰めものの処置をしてもらい、ついでに歯石の除去や歯の洗浄をしてもらいました。
私の中では普段こまめに歯磨きはしている方なのですが、それでも磨き足りない部分が残っているようだとの話。
「次週詰めた箇所の様子を見たいので、また来てもらえますか?」と歯医者さん。

会計時、「半年後くらいに歯の検診のご案内をするDMを送りますね」と言われ帰宅。
思えば歯医者に行く度に同じような話を言われ、必ず半年後くらいにDMが来るのですが、お恥ずかしながらわざわざ検診のためだけに歯医者に行ったためしがありません。
まあ、今じゃなくても、もう少し後でもいいかな…なんて思いながら、結局行かないわけです。

しかし、そうこうしていると数年に1回くらい、歯が痛くなったり、虫歯のような症状が現れます。
忙しい合間を縫って歯医者の予約をし、1カ月の間に何度も何度も通い続けるということがあります。

ふと思ったのですが、これは仕事にも同じことが言えるのではないでしょうか?

普段からちゃんとやっておけばいいものを放置したり、先延ばしにしたりすることで、何か問題が発生すると、その収束に余計に時間や手間を掛けてしまうケース。
そういう問題は必ずと言っていいほど突発的に発生するので、他の仕事にも影響が出てきます。

問題が解決すると、解決したことにホッとしてしまい、原因分析や再発防止策の検討をしない…。
検討をしたとしても、それをキチンと行動に移せないまま、放置をしてしまう…。
すると、忘れた頃にまた同じような問題が発生して、対処に追われてしまう。
こういったことの繰り返し、意外と多いのではないかと思います。

これは私の歯医者さんの話に例えると、歯が痛くなってから対処をしようとしているわけです。
虫歯を治すためだけに、足しげく歯医者に通い、時間とお金を消費していることと同じです。

しかし、定期的に歯のチェックをしていれば、虫歯の兆候も分かりますし、歯も綺麗になりますし、もし仮にそこで何かあっても初期段階で治療ができるので、時間もかからないでしょう。

虫歯になり慌てて歯医者に駆け込むのは、仕事に例えると「緊急かつ重要な仕事」です。
虫歯を放置すれば、さらに悪化するわけですから、一刻も早く治療を要する大事なことです。

これをみなさんの仕事に置き換えてみると、どんなものが挙げられるでしょうか?
例えば、納期ギリギリになって行う資料の作成、社内システムのトラブル、関係者の認識のズレから発生する諸問題、お客様からのお叱りのクレームなど、いろいろあります。
対応が済んで振り返ると、「あー、普段からこうしていれば…」と後悔するわけです。

では、定期的に歯医者さんで歯のチェックをしてもらうことはどうでしょう?
これは「緊急ではないが重要な仕事」と捉えられます。

いまこの瞬間、自分の歯に大きな問題は起こっていないので、緊急性はありません。
では何故、緊急性がないにも関わらず、それが「重要」になるのでしょうか?
それは、「緊急かつ重要な仕事」を発生させないようにするための仕事だからです。
先ほど事例で挙げた「緊急かつ重要な仕事」、みなさんも可能であれば避けたいと思いませんか?

では、こちらをみなさんの仕事に例えると、どんなものが当てはまるでしょうか?
社内外の人との人間関係の構築、定期的なシステムのメンテナンス、仕入れ先や取引先への監査、業務手順書やマニュアル類の修正、本を読んだり講演に参加したりする時間などがそれに当たるでしょう。
まさに何かあった時に、「あー、普段からこうしていれば…、あの時こうしていれば…」と思うことばかり。

ただ「緊急ではないが重要な仕事」をどんなにしっかりやっても、悲しいかな「緊急かつ重要な仕事」が発生することは避けて通れません。
しかし、間違いなく言えることは、その発生の「頻度」や「確率」を抑えることができるということ。

「緊急な仕事」は、どうしてもイライラしてしまうことも多分にあるでしょう。
当然精神的にもストレスが掛かるでしょうから、好ましいことではありません。

私たち一人一人にとっての「緊急ではないが重要な仕事」って何なんだろう?というものを洗い出し、それを毎日コツコツとやることで、よりパフォーマンスの高い仕事ができるのではないでしょうか。
「緊急ではないが重要な仕事」が、実は仕事の「本質」なのではないかなと思います。

私たちの会社も「本質」をものすごく大事にしています。
つまりそれは「緊急ではないが重要な仕事」にパワーを注ぐこと。
更にこれは仕事だけでなく、人生における時間の使い方でもまったく同じ。
その時間の割合を増やしていくことで、より豊かな人生を歩みたいですね。

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